エコに対する意識が世界的に高まる中、家庭の省エネや節約に役立つ給湯システム「エコキュート」が注目されています。
エコキュートは、ヒートポンプ技術を活用して効率的にお湯を作るため、電気代の節約やCO₂排出削減に貢献するのが特徴です。また、国が実施する補助金制度を活用すれば、より安い費用で導入できる点も魅力です。
ただし、補助金には予算上限があり、申請額が上限に達すると早期終了する可能性があります。そのため、エコキュート導入を検討している場合は、早めの手続きが重要です。
本記事では、2025年12月時点の最新申請状況、補助金額、申請の流れ、注意点についてわかりやすく解説します。
エコキュートの補助金申請はまだできる?
結論として、2025年12月20日時点では補助金申請は可能です。
ただし、申請額の累計が既に予算の97%(※)に到達しており、予算上限へ達する寸前です。導入を検討している方は、早めに登録事業者へ相談することをおすすめします。
申請額の推移は、給湯省エネ2025事業公式サイト(https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp/graph/)の「予算に対する補助金申請額の割合」で確認できます。
(※公表値は申請額の割合で、審査中の案件も含まれています)
そもそもエコキュートとは?
エコキュートとは、ヒートポンプの仕組みを利用して、少ない電力で効率よくお湯を沸かす給湯機のことで、以下のメリットがあげられます。
- 夜間の安い電力や太陽光の余剰電力を活用できる
- 電気温水器やガス給湯器に比べて省エネ性が高い
- CO₂排出量を減らせるため環境に優しい
また、タンクにお湯を貯めておけるため、家族世帯でも十分にお湯を使えるのも特徴です。災害時には生活用水として活用できる点もメリットといえるでしょう。
なお、補助金が適用されるのは一定の性能基準を満たした機種のみで、すべてのヒートポンプ給湯器が対象になるわけではありません。
補助対象となる製品は、公式サイト(https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/manufacturer/search/#section-eco)補助対象製品の検索」から検索可能です。機能性や大きさ、容量など、製品性能などの情報と併せ、ご希望の製品が補助対象かどうかを事前に確認しておくと安心です。
エコキュート補助金制度とは
エコキュートの補助金制度は「給湯省エネ2025事業」の一環として設けられた制度で、令和6年度の補正予算「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」の閣議決定によりスタートしました。
経済産業省・資源エネルギー庁が推進する国の事業で、省エネ機器の普及を目的とした補助制度です。
この制度では、エコキュートの設置にあたり、一定の条件を満たした場合に国から補助金が交付されます。そのため、制度を活用することで初期コストを抑えつつ、家計にも環境にもエコなシステムを家庭に導入することができます。
ここからは、具体的な補助金額について解説します。
エコキュートの補助金はいくらもらえる?
給湯省エネ2025事業のエコキュート補助金は、大きく次の3つに分かれます。
- 基本補助金
- 性能要件の達成による加算額
- 撤去工事に応じた加算額
「基本補助金」とは、条件を満たしたエコキュート1台に対して交付される基本的な補助金です。
「加算額」は、特定の性能を備えたエコキュートを導入する場合に加算される補助金です。
「撤去工事に応じた加算額」は、エコキュートの導入にあたって撤去工事が必要な場合に交付される補助金です。
これらを組み合わせることで、最大13万円/台の補助金を受け取ることができます。
それぞれの補助金額について順に解説します。
エコキュートの基本的な補助金
エコキュートの基本補助金は6万円/台です。
対象となるための条件は以下の通りです。
- エコキュートを設置する住宅の所有者や家族であること
- エコキュートの設置を給湯省エネ事業者に依頼すること
個人でエコキュートを導入する場合は、さらに以下の要件が必要です。
- J – クレジット制度(※)への参加を表明していること
(※J – クレジットとは、省エネによるCO₂削減量を国が認証し、取引可能な「クレジット」として扱う制度のことです)
また、エコキュート以外の対象機器の補助額は次の通りです。
| 補助対象機器 | 補助額(基本額) | 補助上限 |
|---|---|---|
| ヒートポンプ給湯機(エコキュート) | 6万円/台 | 性能要件を満たす場合、最大13万円/台 |
| 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) | 8万円/台 | 性能要件を満たす場合、最大15万円/台 |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 16万円/台 | 性能要件を満たす場合、最大20万円/台 |
出典:対象要件の詳細|給湯省エネ2025事業(https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp/overview)
性能により加算される補助金
特定の性能を備えたエコキュートを導入する場合、その性能に応じて補助金が加算されます。
性能要件には「A」と「B」の2通りが設けられており、それぞれ以下の通り条件が異なります。
| 性能要件 | 条件 | 補助額 |
|---|---|---|
| A | インターネット接続が可能で、翌日の天気予報や日射量に連動して沸き上げ時間を調整する機能がある。 | +4万円/台 |
| B | CO₂排出量が基準より5%以上少なく、かつ以下のどちらかに該当する。
①2025年度基準値を上回る性能がある。 |
+6万円/台 |
| A+B | AとBの両方を満たしている。 | +7万円 |
出典:対象要件の詳細|給湯省エネ2025事業(https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp/overview/)
基本的な補助金6万円と上記の加算額を合わせ、最大13万円の補助金を受け取ることができます。
なお、これらの金額は国の制度に基づいて算出したものです。自治体や電力会社などが独自に実施している補助制度と併用できる場合があるため、事前に業者に確認しておきましょう。
撤去加算額に応じた加算額
エコキュートを設置するにあたり、既存の旧給湯器・電気温水器などの撤去工事が必要な場合は、工事内容に応じて次の加算額が補助されます。
| 工事の内容 | 補助額(加算額) | 補助上限 |
|---|---|---|
| 電気蓄熱暖房機の撤去 | 8万円/台 | 2台まで |
| 電気温水器の撤去 | 4万円/台 | ①で補助を受ける台数まで |
出典:対象要件の詳細|給湯省エネ2025事業(https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp/overview/)
なお、自治体や電力会社の支援制度によっては撤去費用を補助対象に含めている場合もあるため、併せて業者に確認しておきましょう。
エコキュート補助金の申請方法
エコキュートの設置には専門資格(第二電気工事士など)が必要なため、個人での設置は原則不可です。
また、補助金申請には「住宅省エネ事業者」として登録された業者への依頼が必須となっています。
つまり、エコキュート補助金を申請するには、住宅省エネ事業者に設置を依頼する必要がある──ということです(※登録事業者でない業者に依頼すると補助金申請ができないのでご注意ください)。
ここからは、「業者に依頼して設置してもらう場合」と、「エコキュートをリースで利用する場合」それぞれの流れについて簡単に解説します。
業者に依頼して設置してもらう場合
住宅省エネ事業者が、依頼者に代わり補助金申請手続きを行います。消費者側は補助金申請に必要な書類(契約書や本人確認書類等)を業者に提出し、業者がポータルサイトから申請手続きを進めます。
補助金申請から確定までの主な流れ
- 給湯省エネ事業者と契約する
- エコキュートの設置工事・完了
- 施工業者が交付申請手続きを行う
- 施工業者が国に実績報告を行う
- 補助金額が確定する
なお、手続きにあたっては工事前の段階での申し込みが必要な場合もあるため、工事開始前に補助金を利用する旨を業者に伝えておくと安心です。
エコキュートをリースで利用する場合
エコキュートを購入せず、6年以上のリース契約を結ぶ場合も補助対象となります。この場合も、補助金の申請はリース事業者が代行します。
手続きの流れは基本的に前項と同じですが、リース契約の場合は「リース契約書(賃貸借契約書)」の提出が必要です。
申請時の注意点
エコキュート補助金を申請する際には、いくつかの注意点があります。トラブルを避けるためにも、以下のポイントをあらかじめしっかり確認しておきましょう。
申請は必ず登録事業者を経由する
エコキュート補助金は、給湯省エネ事業者からの申請でなければ対象になりません。登録事業者でない業者に依頼すると補助金の申請自体ができないため、事前に「給湯省エネ事業者」であるかどうかを確認しておきましょう。
給湯省エネ2025キャンペーン公式(https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/search-for-manufacturer)の「補助金利用を相談できる事業者(住宅省エネ支援事業者)の検索」から検索することができます。
検索方法
- 事業者検索ページにアクセスする
- 検索条件の「住宅の所在地(都道府県)」からお住まいの地域を選択する
- 本店が近くにある業者を検索したい場合は「営業エリアが「全国」を除外する」をチェックする
- 「相談したい内容」の「リフォーム工事」を選択する
- 「検索する」をタップまたはクリックする
- 登録事業者の一覧が表示される
補助対象となる機種・性能の確認
すべてのエコキュートが補助対象ではありません。補助金制度が指定する性能基準を満たす機器であるかどうかを確認する必要があります。
対象機器は公式サイト(https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/manufacturer/search/#section-eco)の「補助対象製品の検索」で、検索可能なリストが公開されていますので、事前にチェックしておくと安心です。
検索方法
- 補助対象製品の検索ページにアクセスする
- 「エコ住宅設備の設置」まで画面をスクロールし「エコキュート」をタップまたはクリックする
- 製品型番を入力もしくはメーカー名を選択する
- 補助対象製品の一覧が表示される
申請期限・予算上限に注意
公式な申請期限は2025年12月31日までですが、予算上限に達した時点で受付は終了します。エコキュートの導入を検討している場合は、早めに手続きを進めることが大切です。
書類不備に注意
申請手続きそのものは業者が代行しますが、申請にあたっては多くの書類が必要となります。特に工事前後の写真、契約書、領収書、機器の銘板写真など、細かな提出要件があります。
書類不備があると審査に時間がかかったり、補助金が適用されない可能性もあるため、必要書類を業者としっかり確認しながら進めることが重要です。
まとめ|2025年のエコキュート補助金申請は「今」がラストチャンス
エコキュート補助金制度では、機器性能に応じて最大13万円まで受け取ることができ、導入費用の負担を大きく軽減できます。
ただし、2025年12月11日現在の申請状況や申請額の推移から、申請期限である2025年12月31日よりも早く予算が上限に達することが予想されます。エコキュートの申請を検討しているのなら、まさに今が最後のチャンスかもしれません。検討中の方は、今すぐ業者に相談するのがおすすめです。
また、国の補助金制度だけでなく、自治体や各地域の電力会社などが独自に実施している補助制度と併用できる可能性もあります。業者とともに併せてチェックすることで、エコキュートをさらにお得に導入できる可能性があるので、この点も併せて業者に問い合わせるのがおすすめです。
エコキュート導入を検討している方は、本記事を参考に補助金制度をよく理解し、お得に省エネ給湯システムを導入しましょう。